978 名前:1[sage] 投稿日:03/11/22 01:13
数年前、目黒のあるアパートに住んでいた。
そこは住宅街で狭い道路が入り組んだ所で、深夜になると車はほとんど通らない。
交通が便利なので、引越しがあってもすぐ埋まり空室のままである事はほとんどない。
しかし、何故か202号室だけは引越しが多く、気付くと新たな住人に変わっている。
202号室の新しい住人は毎日帰宅時間が遅い人だった。

ある夜、「バタン」というドアが閉まる音で俺は目を覚ました。
ドアが閉まった時に部屋全体が揺れる感じがしたので、結構大きな音だったと思う。
「ああ、隣の人が帰ってきたんだ」と思い、また眠りにつこうとした。
「ミシッミシッ」 廊下を歩く音が聞こえた。
音がやけに近いような気がしたが気にもしなかった。
足音が近付いてきて、寝室の前で止まった。
俺の部屋だ!鍵は確かに閉めてある。
「ガラッ」 寝室のドアが開いた。
その瞬間、俺は布団を頭まで被った。