450 7-13 (1) New! 2006/01/28(土) 10:45:56 ID:CHnL3wnZ0
おはよう。
まだ二日酔でゲロ吐きそうなんだが、昨夜つーか、今日つ
ーか、深夜、泥酔してマンションに帰ってきた途中のこと
だ。スレ違いかもしれんが、以下、勝手に投下。

近所に変なコンビニができてた。
店の入り口が妙にケバくて、どこかのキャバクラみたいだ。
飲みすぎて頭グルグルなんで、コーラ買おうとフラっと入
ってみたら、レジに厚化粧のデブおばさんと、カーネル・
サンダースをハゲにしたみたいなおっさんの二人が立って
いた。二人は俺を見るなり満面の笑みを浮かべて
「いらっしゃいませ、ようこそ~!」
と声をそろえて張り上げた。俺、思わずタジっとなったが、
そのままドリンクコーナーに歩いていった。きっと、旦那
の退職金を注ぎ込んで開店したパパ・ママ・ショップなん
だろうと思った。

451 (2) New! 2006/01/28(土) 10:46:28 ID:CHnL3wnZ0
それにしても変な店だ。置いてある商品は聞いたこともな
いメーカーのものばかりだ。ドリンクコーナーに置いてあ
るコーラは、コカ~でもなく、ペプシ~でもなく・・・、
「ウナ・コーラ」なんて聞いたことあるか?虫刺れ用か?
カップヌードルかと思って見たら、「カップもんじゃ焼き」
とか、ワケわからん商品ばかりだ。

で、禿げカーネルのおっさんに、
「普通のコーラないんですか?」
って聞いたら、おっさんは自信に満ち溢れた声で、
「うちはオリジナル商品しか扱ってないんですよ」
とまた満面の笑み&もみ手で返えされてしまった。
(こ、このおっさん、悪徳フランチャイザーに騙されてな
いか?)
俺は他人ごとながら心配してしまった。



452 (3) New! 2006/01/28(土) 10:47:11 ID:CHnL3wnZ0
そしたら厚化粧おばさんが、俺が酔っぱらっているのに気
づいたらしく、
「お兄さん、お酒もあるわよ」
と片目でウィンクしやがった。場末のホステス婆さんかよ。
「い、いいです。セブンスターください」
あわててそう言ったら、また禿げカーネルおっさんが、
「タバコもオリジナルしかないんですよ」
と、おおげさに両手を広げ、ニタリと笑った。

俺は言っている意味がわからずキョトンとしてると、禿げ
カーネルは自分でタバコを取り出して、一本くわえると火
をつけた。そして思いきり煙を吸い込むと、鼻をつまんで
肺のなかに煙をためこみ、そのまま呼吸を止めた。それか
ら一気にブハ~と煙を吐き出した。
「いいハッパ使ってますよ」
おっさんは俺に吸いかけのタバコを差し出した。その眼の
焦点が定まっていない。油紙を燃やしたような、某クラブ
で嗅いだことのある匂いだ。マ、マジですか?!

453 (4) New! 2006/01/28(土) 10:49:09 ID:CHnL3wnZ0
そのとき、店の奥から女の声がした。
「パパァ~、あたしにもそのお客さん回してよ~」
カーネルの娘なのか、30過ぎの女が超ミニスカで網タイツ
の脚を組んで椅子に座っていた。
「そんなんじゃ売り上げ、ちっとも上がんないじゃん」
女も同じタバコをくわえ、俺を見つめながら、大きくひら
いたTシャツの胸元を強調するかのように突き出した。
30過ぎて鼻ピアスだ。眼もイッている。
厚化粧おばさんが愛想笑顔で言う。
「ウチの娘、あっちもの方も上手なんですよ・・」

俺は、まわれ右、をした。なんにも言わずに店を出ようと
した。そうしたら禿げカーネルが俺の腕をガッとつかまえ
て、俺の耳元で猫なで声でささやいた。
「お客さん、何も買わずに帰るんですか~?」
厚化粧おばさんがレジから走り出してきて、店の外のシャ
ッターをぜんぶ降ろしてしまった。閉じ込められた俺に、
おっさんが言う。
「わたしら借金がた~くさんありましてね」
おばさんも半ベソかいて言う。
「売り上げあがらなかったら死ね!って本部の人が言うん
ですよ~」
禿げカーネルおやじが俺の腕をガッチリおさえたまま、
「で、死んだら許してくれるって思ったんですけどね」
30娘が続ける。
「でもさあ、死んでも許してくれなかったよね~」

454 (5) New! 2006/01/28(土) 10:49:44 ID:CHnL3wnZ0
俺は何がなんだか解らなくなってきた。店内の蛍光灯が
妙にチカチカ明滅しはじめた。カーネルが言う。
「そう、死んでも許してもらえなかったんですよ」
カーネルの顔が、ズルりと崩れた。
「死んでも、まだ本部の人が言うの。借金返済しろ~!
って・・」
そう言って厚化粧おばさんは、俺の腰にしがみついた。
その指はパンパンに膨れてドス黒く、俺を見上げた顔は
同様に紫色に変色して腫れあがっている。腐臭が鼻をついた。
眼と鼻と口から大量のウジ虫を湧かせた30娘が、Tシャツの
胸をまくり上げて、緑色や紫色に変色したオッパイを見せな
がら「買って~」と俺の方に歩いてくる。

「うわわわぁぁぁ!」
俺はそいつらを振り払ってドアに走り、シャッターを持ち上
げて外に飛び出した。成仏してくれ、同情するよ。もう、誰
もおまえらを追い詰めたりしないよ。ふり返ると、外まで出
られないのか、ゾンビ・サンダース一家がシャッターの向こ
うから、俺を必死の形相で手招きしている。
店の看板を見上げると「7-13、やな気分!」のポスター。
クソみたいなイカサマ・チェーンストアだ。
夜空を見上げると、冬の星々がきれいだった。