323 1/2 sage 2006/01/07(土) 04:05:18 ID:SU4WIzCr0
幽霊なんて信じちゃいない。
なぜ幽霊とか信じていないかというと、金縛りとかって明らかにレム睡眠じゃないか。
そんな俺が体験した洒落にならん話を聞いてくれ。

ある夜、夢を見たんだ。
俺はマクドのカウンターで注文しようとしている。
しかし店員達はそろって客である俺を無視してカウンターの中で雑談を楽しんでいる。
どうしよもなく腹が減っている俺はイラ立ち、店員に向かって大声で怒鳴った。
「ビッグマックください!!」

そこで目が醒めた・・・何て事もない夢・・・
しかし、目が醒めたつもりでも体が動かない。
意識が夢と現実の間でフラフラとしている。
ああ、これがレム睡眠か・・なんとかこの状態を抜けださなくちゃ・・
そう思った時、なにか心の中に不安と恐怖が膨らんできた。
まずい・・はやく抜け出さないと・・
俺は暗い部屋を目を凝らしてなんとか冷静になろうと思った。
これはレム睡眠・・夢と現実の狭間に俺はいるんだ・・だから・・
このままじゃ・・まずい・・・
恐怖がこらえきれない程大きくなるのを感じた。
来る・・来るぞ・・・店員が・・・来る・・・

324 2/2 sage 2006/01/07(土) 04:06:25 ID:SU4WIzCr0
「おまたせいたしました~♪」
足下の向こうから若い女性の声が聞こえた。
なんとか動く目で見ると、足元の壁とマクドの店内が混同して存在している。
そこから、まるでCMに出てきそうな可愛い店員の女の子がトレーにハンバーガーを乗せて小走りに駆け寄って来た。
部屋の天井も近いようで遠い、空間が歪んで遠近が掴めない。
座れるはずも無い空間の枕元にちょこんと座って、その可愛い笑顔で俺をのぞきこんだ。
俺の中で恐怖が増大した。
あまりにもありえない状況、幽霊の方がマシだ・・自分で自分をコントロール出来ない恐怖・・
「ビックマックでございますね」
彼女はあどけない笑顔で、体が動かない俺の口の中にビックマックを無理矢理押し込んできた。
息が出来ない・・助けてくれ・・
必死に抵抗する俺
ほんの数秒の出来事だったのかもしれないが俺には永遠の責め苦に感じた。
もうだめだ・・そう思った瞬間に体が自由になり布団から飛び起きた。
誰もいない、暗く静まりかえったいつもと変わりない部屋。
恐怖で体中が汗でビッショリだった。

今でもありありと思い出す事が出来る。
彼女のなんとも可憐で可愛い笑顔、暗闇の中で白く浮き上がった枕元の太腿。
恐怖の感触も蘇るが、また夢の中で彼女に逢いたいな・・・