926 本当にあった怖い名無し sage 2005/10/14(金) 20:12:24 ID:Skv4+OX00
流れを読まずに投下します。



この話は今年、スノーボードに行った雪山で起こった不思議な出来事です。

実際、雪山で吹雪かれたりすると、不安な気持ちになりますが
私たち4人の男女はまさにそんな状況に陥りました。

ブリザードを避けようと、大木の陰に一塊になった私たちは
吹雪が止むのを思い沈黙の中、待つだけでした…


しばしの沈黙の後、友人Kが口を開きました。
「この様子じゃ、止みそうにないな…」

そんなKに、雪山での遭難なんて想像したこともない私は楽観的に言いました。
「平気だよ。ゲレンデからそんなに離れてないし…ほら、携帯も持ってきた」

「電話してよ。私怖い…」
そういって不安な目を向けたM子は、連れのT未にしがみついた。

「わかった」
幸い電波は通じていた。
電話の向こうでその場を動かないようにと、執拗に言い含められた。

「すぐにレスキューが来るって」

それから多分…15分後くらいだろうか
突然私の携帯が鳴り出し、止んだ。

927 本当にあった怖い名無し sage 2005/10/14(金) 20:13:28 ID:Skv4+OX00
「なに?今の?」
「わからない。非通知みたい」
「こんな時に間違い電話?」

そしてさらに15分くらい経った。
「遅くない?」
「落ち着けよ。こんな状況じゃ探すのだって大変だろ」

そうは言うものの、冷え込みは増すばかりだった。

「おおーい!おおおーい!!」
人の声が聞こえてきた。

「助けに来た!」
「おおおーい!ここだあー!おおおおーい!」

一同は胸をなでおろした。助かったと…

「あれ?」

Kが不信な声を上げた。
「なんか声が遠くなってないか?」
「吹雪で声の出処がわからないんじゃ…」

「うそだろ!?」
私たちは精一杯叫んだ。

しかし、助けの声は聞こえなくなり、吹雪く風の音ばかり聞こえる。


928 本当にあった怖い名無し sage 2005/10/14(金) 20:14:39 ID:Skv4+OX00
もう一度電話をしようと携帯を見た。
圏外だ…。

「もう限界!私行くからね!」
突然M子が吹雪の中を走り出した。

「おい!待てよ!」
止めようとしたKだったが、雪に足を捕られ転倒してしまった。

「M子!!」
T未が狂ったように叫ぶ中、私はM子の後を追った。

下手をすれば全員死んでしまうかもしれない…
そう思いながら、ちらほら見えるM子の後姿を追う。
しかし、彼女の足取りは意外に早く、その姿はしばしば吹雪きに消える。

「止まれって!死んじまうぞ!」
そう叫びながら追う私は、ふと妙なことに気がついた。

彼女の足取りは迷うことなくどこかを目指しているようだった。

…一体どこを目指してるんだ…?

929 本当にあった怖い名無し sage 2005/10/14(金) 20:16:20 ID:Skv4+OX00
吹雪で彼女を見失ってしまった。戻ろうにも道なんてわからない。
「おおーい!おおーーい!!」
助けだ!私は今度こそ間違いなく声のする方へ向かっていった。
無事に救助され、Kの元へ行った。
「M子は?」
「…病院だよ」
「・・・」
「崖から落ちたらしい…」
声も無くうなだれる私たちを突然の電子音が驚かせた。

「メールだ」

そのメールにはこう書いてあった。















 い つ ま で 待 た せ る の よ